嫉妬の香り

作者の辻仁成にはほとんど興味がありませんでしたが、中山美穂と結婚したのでちょっと気になったのがきっかけです。
恋人と離れてまた最後に一緒になることを思わせる、パッヒーエンドが気に入ってます。
それにここに登場する二人の女性(恋人と先輩の奥さんで途中から恋人?)が自分の意思で生きていて、結構魅力的です。
一番気に入っているのは、パリに先輩の奥さんが追いかけてきて、二人で変化のない日常を送ること。
「今日はどこへ行こうか?」「そんなこと言わないで、どこでもいいじゃない、ふたりでなら。」そういって、パリの空の下をぶらつく幸せは、なんともうらやましい限りでした。
著者の他の作品も読んでみたくなる一冊でした。

嫉妬の香り (集英社文庫)

嫉妬の香り (集英社文庫)